ボカシ肥料と堆肥

ボカシ肥料

ボカシ肥料は
米ぬかや油かすなどの有機物に山土や粘土などを混ぜて
低温でゆっくり熟成させた肥料で、
即効性効果があり追肥などとして用いられます。
水分率50%くらいで発酵温度が60℃を超えない範囲に調整して
冬季に作るのが一般的です。

ボカシ肥料は、微生物の力を借りて有機材料を醗酵させて作ります。
発酵させることにより生の有機質肥料より肥効が早く
土壌中の有効微生物も多くなります。
微生物の働く順序が決まっていて、一般的には、
コウジ菌→納豆菌→乳酸菌→酵母菌→放線菌と
バトンタッチしながら肥料ができていきます。

ところがこの段階を失敗すると、
納豆菌→乳酸菌あたりで腐敗菌(腐敗発酵)が入ったり、
酵母菌→放線菌という順序に届かず終わってしまうこともあります。
(焼けボカシと乾燥ボカシ)
アミノ酸生成の浄菌(芳醇)発酵と
腐敗発酵(アンモニア発酵)では全く違うものができてきます。

油かすや有機肥料を直接まくと
タネバエや野鼠の害が出ることが多いとされています。
この害をなくすために有機肥料をあらかじめ
好気的に短期間分解したことから始まったものがボカシ肥料です。

土と混合して熟成してあるために肥料成分濃度が低く、
作物の根が肥焼けしない根にやさしい肥料効果があります。
ぼかし肥料は有機肥料よりも即効性がありますが
化学肥料に比べると緩効的で
節水栽培でも土壌の塩類濃度を一気に上昇させないという利点があります。

ぼかし肥は堆肥と併用することが望ましいとされます。



堆肥

堆肥は、稲わらや落ち葉などの植物性の有機物や、
家畜糞尿などの動物性の有機物を堆積・腐熟させたものの総称です。

水分率60%くらいで90℃近い温度で発酵させ
腐熟させたものが堆肥となります。
土壌の物理性、化学性、生物性などを改善する効果をもち、
元肥や土壌改良剤として使われています。

堆肥はアルカリ条件下で温度を高めて分解させるため、
窒素がアンモニアになって揮散していきます。
有機物を積んでおいて堆肥にするため、
有機物は分解されてチッソ分に変化していきます。 

堆肥においてもこのとき、
微生物が分解に関わってくれるのですが、
野積みの堆肥の場合、ボカシ肥料と違って、
どの酵素なのか、どの微生物なのかは分からりません。
そのため、発酵して肥料になることもあれば、腐敗することもあります。
つまり、善玉菌、悪玉菌が混在している状態なのです。

土づくりを第一に考える農家さんが
自分でしっかりと管理したボカシ肥料を使うのには
こうした理由がありそうです。



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