強好塩菌

塩害解消に注目されているのが好塩菌。
強好塩菌としては、ハロバクテリウムやハロコッカスなどが知られています。
塩湖や塩田など、塩分濃度の高い所でしか生きられない菌です。

こうした強好塩菌の細胞表面にはカロテノイド系の赤色色素が含まれていて、
その内側にバクテリオ・ロドプシン(bacterio-rhodopsin)という
紫色の色素を含む膜があり、特有の光合成を行っています。

強好塩菌の細胞の構造や核酸、酵素などは
一般細菌などと違うことが分かっています。

このことから、強好塩菌は好熱好酸菌やメタン細菌などとともに、
第三の生物界に属する古細菌(古代細菌)とよばれているものの仲間です。

塩は防腐効果があり細菌類を死滅させたり、
増殖を押さえる働きがあります。
昔から魚の塩物、漬け物、味噌、醤油など
多くの食品の保存効果が利用されてきました。
だから塩に細菌はないと考える人が多いようです。

確かに塩は安全な食品ですが、細菌の中には塩が好きな細菌(好塩菌)や
塩では死なない細菌(耐塩菌)もあります。
通常の細菌は10%食塩水でほぼ発育は阻害されます。
しかしカビや酵母は食塩に強いし、好塩菌や耐性菌は増殖します。

古くから塩蔵の魚やその加工品(蒲鉾など)が
赤っぽく変色してしまうことが知られていますが、
それは強好塩菌がもっている赤色色素のせいです。
魚の塩蔵では好塩菌で魚肉の赤変を起こしやすく、
商品価値が下がってしまう例も報告されています。

好塩菌は通常赤色から黄色の色が付いていることが多く、
着色した塩には注意した方がよいでしょう。
ただし赤から黄色の色は、天然の鉄分の混入の例が多いことから、
着色していれば好塩菌というわけではありません。

なお、イスラエルとヨルダンの国境にある死海の水は濃い塩分で知られていますが
実はナトリウム・イオンよりマグネシウム・イオンが多く含まれています。
ここでは好マグネシウム細菌が発見されています。

こうした様々な菌、微生物が地球の環境を変えたり
整えたりしているのですね。
その力を田んぼや畑にも取り入れて塩害解消につなげられたら
素晴らしいことです。


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